LEAP OVER REPORT

2018/11/01

【Report No.8】企業メンター トッパン・フォームズ・奥村氏インタビュー

MURCアクセラレータLEAPOVERのインタビューレポート、今回は企業メンターの奥村尚志氏にインタビューしました。

 

AI、ブロックチェーン等による事務手続きのイノベーションに高い関心


当社ソリューションに直結するという点では、事務手続きに関するイノベーションには関心は高く持っています。AIについては、例えば、データ管理にしても、会社の経緯で、マスターデータが2,3つ存在しているようなケースが多く、データのクレンジングが課題となっていることが多い現状です。そこで、AIによるデータクレンジングや、ファジーマッチングと呼ばれる大量データをどう使いやすく加工していくかといったことは、非常に関心高いテーマです。
他にも、AIの画像解析分野や、ブロックチェーン技術を活用したスマートコントラクト分野は、当社ソリューションとも親和性が高く、関心の高いテーマです。

 

 

既存ビジネスと親和性が高いケース、飛び地となるケースの両方の協業に注力


スタートアップとの協業に向け、積極に取り組んでいます。具体的には、各種イベントで、面白そうなスタートアップには、こちらから個別に声掛けすることもありますし、反対に先方からアプローチされることもあり、月4~5社ペースで面談をしています。実際に、直近でもいくつかの資本・業務提携をしており、戦略的にオープンイノベーションを推進しています。
当社の協業の考え方として、既存ビジネスと親和性が高いケースと、高くないケースの両方があります。親和性が高い場合には、社内関連部署とマッチングを行い、具体的なソリューション構築に動きます。一方で、親和性は高くないが面白そうな技術に対しては、各部署のキーマンと話しをしながら、どのような活用ができるのかを検討を進めます。いわゆる飛び地となるような領域に対しても、前向きに協業を進めていると言えます。
また、協業の組み方も色々あり、当社とスタートアップの1体1だけではなく、当社と他の大企業とスタートアップの複数社での協業の組み方もあります。既存ビジネスからの飛び地を狙う上でも、後者のような組み方が有効になると捉えています。
当社は、凸版グループとして、SBIのFinTechファンドをはじめ、複数のファンド運営会社とも連携しており、こうしたネットワークを介したスタートアップへのアプローチにも取り組んでいます。

 

トッパンフォームズ、AIを活用したサービス提供でCogent Labsと資本・業務提携
トッパンフォームズとMTES社、IoT分野で資本提携
トッパンフォームズ、HIROTSUバイオサイエンスとライフケア分野で資本提携

 

 

テクノロジーを広く普及させる仕組みを作ることが重要


世間一般的には、AIという技術そのものや、ヘルスケア等のソリューション領域に関心が高まっています。特に、AIは自動化、無人化を志向していると思いますが、一方で、維持管理をする人が必要なことは変わらないと考えています。仕組みを作るうえでは、最後に人は残ると捉えています。
そして、テクノロジーを普及する上では、高齢者が、どのようにテクノロジー活用するのかが課題だと考えています。国内人口減少が進む中で、どのように高齢者を活用するかは大きな課題となると思います。高齢者人材の適性を捉えた上で、上手に活用することが求められてくると思います。その上で、高齢者も活用できるテクノロジーの在り方が求められてくるはずです。
将来の国内環境を見据え、テクノロジーを広く普及させる仕組みづくりにも、関心を持っています。当社のノウハウも活用できる部分があると考えています。

 

 

セキュリティ面のアドバイス、幅広い顧客展開を視野に置いたサポートが可能


当社の強みとしては、パーソナルデータを扱うというコアビジネスを持っていること、個人データや機微情報の取り扱いノウハウは豊富です。こうしたセキュリティ面のアドバイスはできます。また、ユニバーサルデザインという事業のコンセプトは持っており、ユーザーの視点計測等のノウハウも持っています。例えば、シニア向けのデザインのチェックポイントのアドバイスや、金融業界向けのデザイン・表現の考え方のアドバイスも可能です。
また、当社は比較的に企業系列の色は弱く、各業界で中立的な立ち位置に立ちやすいという強みがあります。各業界の上位10社とは取引できていることもあり、必要に応じ、広く顧客の情報収集も可能で、協業した際には、幅広い顧客展開が可能だと考えています。

 

 

最後に~参加スタートアップへのコメント~


本当にイノベーティブなことは、多くの人に理解してもらおうとしても、うまくいかないことも多いと思います。逆にいえば、簡単に理解できるビジネスは誰かが考えていたりして、イノベーティブではないともいえます。広く理解を求めるのではなく、自分がよいと思った方向に突き進むような突破力をもって頑張ってください。

 

 

奥村尚志氏

トッパン・フォームズ株式会社 営業統括本部 企画販促本部 事業企画部
1994年、トッパン・ムーア(株)(現 トッパン・フォームズ(株))に入社。
入社後、自社システムの導入・開発から大規模プロジェクトの開発責任者、Web系の商品企画などのIT関連の業務に従事。2017年より事業企画部門に配属。現職では、ブロックチェーンを活用したスマートコントラクト・データ流通ビジネス・AI OCRなど様々な分野を手掛ける。

 

 

戦略コンサルティング第2部 渡邉 睦

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